こんばんは、セカンドです。

タイトルの記事、inuroさんがnoteに投稿した
とにかく日本の住所のヤバさをもっと知るべきだと思います
がバズっているのをご存じでしょうか?
とても勉強になる良記事なので、同業の方にはぜひ読んでいただきたいです。

ことの発端は6/4(日)、フジテレビの日曜報道 THE PRIMEに出演した河野太郎デジタル相が発言した
将来的にはAIの技術を使って住所の表記揺れを判断することがあり得るかもしれない
に由来するものです。
AIを使ってその程度のことしかできないのか、の世論に対して、
inuroさんのいやいや住所こそ難解、AIに行わせるべき重労働である…との反論が共感を呼んでいるのです。

マイナンバーと対になる個人の特定の一部に住所が使われているというのですが、
これが「表記揺れ」を起こしているためにうまく「紐づけ」できておらず、
制度に不備が起きていると言われています。
先月にも、マイナ保険証に別人が登録されていた問題が話題でしたよね。
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これがあまりにも普段の仕事に密着したトピックだっただけに、
個人的にも関心を高くして見ているところです。
まさか日常で「表記揺れ」「紐づけ」「正規化」などの用語を目にするとは…。

※ここから私個人の意見です※

国民総背番号制と悪名高いマイナンバー制度ですが、日ごろデータベース、SQLを触っている身としては賛成しています!
データ(個人)に管理番号(マイナンバー)がつけば、データの一意性、追跡性がぐっと向上します。
生涯にわたり個人にあった行政サービスがよりスムーズに受けられることが想定されます。
行政コストが減って、税金のムダも減るのではないでしょうか。
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保険証と同様に、公金受取口座についても13万件の登録不備があった点が報じられています。
医療や金融など個人の健康や資産を扱う分野では特に慎重になるべきですが、
1.2億いる日本の人口に対して13万人分の不備といえば、0.1%です。
後述しますがイチから(それも1.2億件の)データベースを作るとして、誤差0.1%は相当な精度です。
もちろん当事者の方のご不安には思いを馳せずにいられませんが、
一方で、この誤差を許容しないのは酷というか、ある種許容しなければ、行政のDXは遥かに遠くなると思います。

※私見おわり※

閑話休題で、住所の話です。
で、このあたりの住所の表記ゆれについては原因が3点あると思っています。

①仕組み上、住所を個人が(各々まちまちに、多くは筆記で)申請している点
②それが多かれ少なかれ(おそらく)人的に入力されている点
③そしてそもそも日本の住所自体が複雑という点
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①については防ぎようのないことで、
役所で手続きが行われるでしょうから都道府県名・市区町村名までは同一に管理できるとしても、
その下の町域で「千駄ヶ谷」と書く人もいれば「千駄ケ谷」と書く人もいるし、
丁目・番地・号で「1丁目2-3」と書く人もいれば「1-2-3」と書く人もいるということですね。
それを個人レベルで統一させるのは難しいでしょう。

②についても同様に、
アナログに申請されたデータは役所の窓口か、
もしくは委託を受けた事業者のスタッフが人的に入力するのでしょうが、
(またはOCRで読み込んだとしても人的な補正は入るのでしょうが)
機械的なバリデーションチェックで多くを検出できても、やはりすり抜けるデータはありそうです。

③についてですが、inuroさんも指摘している通り、
日本には住居表示が施行されている地域とされていない地域の2系統の住所があったり、
同一の住所に2件以上の建物が建つ場合があったりします。
このあたり、「これから住所の話をしよう」にもまとまっているのでぜひご覧ください。
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大阪府堺市には「堺市南区鴨谷台1丁48番1号」(堺市立美木多中学校)のように1丁目でなく1丁という住所がありますし、
青森県十和田市「西三番町」と、町域にあたかも番地のような地名がつくことも多くあります。

また住所とは少し異なりますが、郵便番号は地域のみならず、六本木ヒルズなどの建物固有につく場合もあります。
東京都大田区には山王(さんのう)という地名がありますが、
口頭で山王3丁目3番…を「さんのうさんのさんの…」と伝えて救急車の到着が遅れたという話もあるようです。

これらを100%の精度で整備・更新し続けるコストは計り知れません…。

が、それゆえに、このような複雑なデータには(現状)人手をかけて開発する価値もあり、
ナビットでは3000万件超の住所データマスタ「住所で号!」の取り扱いがあります(宣伝)。

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また、住所マスタを基にしたチェッカー「住所チェッカー」と、
不正データを補正するためのリソースがあります(宣伝2)。

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BtoC向けのキャンペーンを行って当選者にプレゼントを送りたいけれど、住所不備で返送されて送達率が低い…。
など、実際にお困りの企業様への支援実績もあります。

宣伝で終わりスミマセン。
お問い合わせはお気軽にどうぞ~。

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