「町の発明家を応援する団体が新宿にあります」と聞いて、入会したのが発明学会です。

「イヤだなと思ったら、そこにビジネスチャンスがあると思え!」

発明学会に入って最初に習う言葉です。私はこの言葉で一生が変わったといっても過言ではありません。

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「アイデアを出す秘訣はなんですか?」と聞かれることがありますが、いつも私はこの話をします。

普通朝から一日生きていると「スマホが鞄から取れなくて不便だな」とか「傘を電車に置き忘れた」とか「包丁が切れない」とか「腰が痛い」とか、色々不便なことを感じます。

普通の人は「イヤだな」「不便だな」と感じて終わりますが、発明家はそこで立ち止まり、メモをとり、自分だったらどうするか?を考えて、作ってみて、良ければ特許を取って世に出していく、といのが発明の王道です。

そう考えると、発明の元は無限にあります。
なぜなら「いやだな」とか「面倒くさいな」と思わない日はないからです。

例えば、梅雨で雨が続いて洗濯物を部屋の中に干していてくさいな、いやだなと思ったら、ある人は、干す場所を考え、ある人は洗剤の成分を考え、ある人は空気清浄器を考える、それがオリジナリティです。

発明家にとって不便なことやイヤなことは、いわば「お題」であり、ビジネスの種なので、いつでも大歓迎で、いつでも頭の中はフル回転なので、前向きになります。

そしてこの「イヤだなと思ったら、そこにビジネスチャンスがある」という言葉を今でも続けています。それが当社のビジョン「あったらいいなをカタチにする」だったり、”メモクリップ”だったり、”回覧板のアイデアコンテスト”だったりと、呼び方が変わっただけで、やっていることは何も変わっていません。

だから、覚えて下さい。

「イヤだなと思ったら、そこにビジネスチャンスと思え!」です。

大切なのは、不便だとか、イヤだなと思ったことに「気づき、立ち止まる」ことです。

発明の種はいつも、身近なとことにあります。耳をすまして、立ち止まって下さい。注意深く、注意深く、色々な人の話に耳を傾けて、普段からアンテナを高くもって、イメージはRPGのゲームです。どこにヒントがあるのか?わかりません。

「大切なのは気づくこと、そしてメモをとること」です。

 

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次に、アイデアをいかにビジネスに結びつけるか?のお話しです。

アイデアをビジネスに結びつけるためには、アイデアが出やすい社風づくりがとても大切です。そのためには、意識的にアイデアが出やすい環境づくりを心がけなければなりません。

新入社員が入ってくると、突飛なことを発言したり、そんなことはとっくに試しているといったKYな意見が出てくることがありますが、そういった意見を頭から否定しないことを心がけています。

若い人の意見や素人の意見は、確かに考え不足だったり、稚拙だったりしますが、時々1/100くらいの割合で、盲点のような鋭いアイデアがでることがあります。それを否定してしまうと、誰も自分の意見を言わなくなってしまいます。何も言わない方が楽だからです。それでは1/100の鋭い、本質的な意見が出なくなってしまいます。

そのために、会議などで、決して相手の意見を頭ごなしに否定しないこと。ちょっと忍耐が必要ですが、特にブレストのようは時は、どんどん発言してもらう環境づくりを意識的に作らなければなりません。

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当社では、メモクリップという制度を導入しています。

これは以前、テレビのニュースで新宿の伊勢丹の1階の靴売り場の紹介ニュースでやっていたことで、今やこの靴売り場の、売り場面積当たりの売上高は世界一だそうです。

その靴屋さんが何をやったか?というと、この「メモクリップ」です。

まず100円ショップで小さなボックスを買ってきて、お客さんに言われたことや、自分で感じたことなど、社員だけなく派遣社員やパート、バイトさん、経験や役職に関係なく、なんでもいいから書いて入れて下さい、と始めたそうです。

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そんな中で、男性用のストッキング生地の黒いハイソックスや、右左の大きさの違う靴など、ミリオンヒットの商品がたくさん生まれたそうです。

デパートというのは、正社員は少なく、殆どがパートさんやバイトさんのような、非正規社員のため、そういった方たちの意見を会社が積極的に取り入れて、企画会議に生かしたのは、とても画期的な取り組みでしたが、その結果、スーパーヒットが続々生まれたという特集でした。

当社もこのメモクリップをマネして、一人一人のデスクの前に100円ショップのボックスを置いて、役職や職歴など関係なく、自分が思ったこと、お客さんに言われたこと、他社に言って感じたこと、など、なんでもいいから書いて入れて下さい、というのをずっとやっています。

ルールは2つだけ、同じことを何度も書かないことと名前を書くことです。

今は紙に書くのではなく、社内の電子回覧板になっていますが、この中から新商材、トイレの言葉、ランチマップなど、毎日特売といったたくさんのヒットサービスが生まれています。

殆どはトイレが臭いとか、冷房の風が直接当たって寒いとか、労働環境のことが多いですが、時々、お客さんのところでこんなことをやっていたので当社もやってみてはどうか?といった、前向きな意見が出てきたりします。

こういったメモクリップを月に一回の全体会議でそれぞれに発表してもらい、取り入れることはどんどん取り入れていっています。

当社は「アイデアの会社」なので、いいことはどんどん取り入れていきます!

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一人ではなかなか思いつかないことも、たくさんの人が考えれば、全然違う角度から、斬新な発想が出ることも多いので、アイデアコンテストを他の部署の人たちにお願いすることも多く、全社的にアイデアを大切にする組織づくりを行っています。

事業計画書を書くような重いものではなく、もっと気軽なちょっとした意見を出して下さい。

皆さんも是非、活用して下さいね!
ではでは~(‘◇’)ゞ

※次は「のりかえ便利マップ誕生編」です。

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