資本主義のグローバル化、IT革命に金融革命。90年代より、好景気に沸くアメリカを発信地とする新しい波が押し寄せている。かたや、未だ「失われた10年」から脱出しきれていない日本は、日本的経営の長所に対する自信までをも失ってしまった。しかし、会社は株主のものでしかないというアメリカ的な株主主権論は、「ポスト産業資本主義」と呼ばれるこれからの時代、本当に「グローバル標準」としての地位を確立するのだろうか。
著者は、前半のかなりの紙幅を「法人とはなにか」を説くスペースにあてている。読んで字のごとく「法の下でのヒト」である反面、株主から見れば、株式という「モノ」に過ぎない法人。この二面性がきちんと理解できれば、なぜ資本主義の変遷とともに最強と呼ばれる会社システムも変化していったのか、ポスト産業資本主義時代に求められるであろう会社システムとは何か、そして理想的な働き方とは何かについても、読者なりの回答が出せるに違いない。
こんばんわ。サイヤ人です。
「会社はこれからどうなるのか」を紹介します。
ライブドア騒動で持ちきりですが、この本を読んで、本当に目からウロコという感じです。
現東大経済学部学長の著者は、既に4年前のアメリカのエンロンの粉飾決算から、アメリカ型の株主至上主義には限界がある、と指摘しています。
IT革命や金融ビッグバンによって、時代が変わったのではなく、産業資本主義が終わりをつげ、
ポスト産業資本主義に移行していったため、IT革命などが起こった、と順番が逆である、と指摘しています。そして日本型の経営こそが、のっとりなどから企業を守るには、最適な形だったと指摘しています。
そして、これからの日本にとって、もっとも必要なものはなにか?といった話で終わっています。
聞いたことのない説ですが、法人とはなにか?から、経済学の本にしてはとてもわかりやすく書かれています。
本当に「ポスト産業資本主義」が、これからのキーワードになるのでしょうか??
とっても勉強になったので、★5つです! (^з^)-☆