詳しくはないけれど近代建築が好きなSortieです。

ところで、神保町のお隣・九段の街に、
「九段下ビル」という古いビルあります。
崩落?防止のネットまで張られ、
窓はところどころ割れているような、
ぱっと見た目は使われていないようなたたずまいのビルです。

でもこの九段下ビル、前々から気になっていました。
いつ取り壊されてもおかしくないような状態だからです。
ものの本によりますと
設計者:南省吾
施工日:1927年(昭和2年)
所在地:神田神保町3-4
構 造:鉄筋コンクリート3階建て
震災復興・昭和初期コンクリート建築。
旧今川小路共同建築。
町や不燃化を目指した震災復興事業の一環で、
商家を募って共同のコンクリート建築を超低利融資で供給した。
出資額に応じて占有スパンが決まっている。
共同化が嫌われ、実現したのはこの1棟のみである。

とのことで、なんと築78年!
さらには震災復興に関わるものだとは!


ちょっとだけ入口からお邪魔しました。
2箇所ある階段のうち、東側。
1階から、2階へあがる階段を見上げます
あちこち傷んではいるけれど78年前も同じように光が射していたのですね。

時間が経ったたてものが持つ「空気」が確かにありました。
このビルは激動の昭和を見てきた。
戦争で雨のように降る焼夷弾を。
都電がのんびりと走っていた靖国通りを。
オリンピックに合わせて急ごしらえした高速道路の一部始終を。
その「時間」の重さを持つ「もの」に、僕はとても弱いので
妙に感動してしまいました^^


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